展示会と名刺交換のあと、相手が最初に見るのは会社サイトです

展示会で名刺を交換した相手は、その日の帰り道か、翌週の社内共有の前に、まず社名で検索します。そこで開かれるのは、あなたが力を入れて作ったトップページの大きなキャッチコピーではなく、会社概要、実績、対応範囲のページです。相手は魅力を感じに来ているのではなく、この会社と話を進めてよいかを確認しに来ているからです。展示会の費用に対して、この受け皿だけが何年も更新されていない、というのはよくある構図です。ここでは、出展のたびにサイトを作り替えるのではなく、どのページを整えておけば効くのかを整理します。

社名検索で来た人と、一般検索で来た人は別のものを探している

一般的なキーワードで検索してきた人は、課題の解決策を探しています。だからトップページで「何ができる会社か」を伝える設計になります。

一方、名刺を手に社名を検索してきた人が確認したいのは、実在性と取引可否です。所在地、設立年、資本金、事業内容、主要取引先、認証や資格の有無。社内で「この会社と進めたい」と言うために必要な情報がそろうかどうかを見ています。ここで会社概要が数行しかないと、話は前に進みません。

この2種類の来訪者は、入口も見るページも違います。トップページを両方向けに作り込もうとすると、どちらにも中途半端になります。社名検索の受け皿は、会社概要と実績のページに任せるほうが確実です。

展示会の前後で用意しておくと差が出るページ

出展そのものに合わせて作るべきなのは、サイト全体ではなく数ページです。会期中と会期後で役割が変わることを意識すると、内容が決めやすくなります。

会期中は、ブースで見た人がその場で開くページ。会期後は、名刺を整理しながら思い出すために開くページです。前者はスマートフォンで、会場の混雑した回線で開かれる前提になります。

  • 出展情報ページ:会期、小間番号、展示する製品やサービス、当日の担当者
  • 展示内容の詳細ページ:ブースで説明した内容を、そのまま読み返せる形で置く
  • 導入事例:業種と課題が書かれていること。社名が出せない場合は業種と規模だけでも成立します
  • 価格の考え方:金額を出せなくても、何によって費用が変わるかを書くだけで問い合わせの質が変わります
  • 対応範囲と、対応できないこと:これが書いてあるサイトは、そもそも問い合わせが噛み合います
  • 資料ダウンロード:会期後に社内共有される前提で、そのまま回覧できる体裁にする

名刺・パンフレットからサイトへの動線

印刷物に載せる二次元コードの遷移先を、トップページにしている会社が非常に多いです。会場で読み取った相手は、そこから目的の情報を探し直すことになります。展示内容の専用ページに直接飛ばすほうが、明らかに親切です。

さらに、印刷物ごとに遷移先を分けておくと、あとから「どの資料から見に来たのか」がある程度わかります。名刺、会場で配るチラシ、製品カタログ、フォロー用のメール。それぞれ別のURLにしておけば、次回の出展判断の材料になります。

そして、会場で開かれることを前提にした作りにしてください。混み合った回線で重い動画や大きな画像が並ぶページは、読み込みを待つ前に閉じられます。会場では、テキストが先に出ることのほうが価値があります。

展示会後のフォローで、サイトが担う仕事

名刺情報を社内の顧客管理に登録するとき、サイト経由の資料請求と、展示会で交換した名刺が別々に管理されると、同じ相手に二重に連絡してしまいます。フォームの項目に会社名と部署を必ず入れておく、資料請求の受け先を共有の場所にする、といった小さな整備で防げます。

また、フォローのメールから戻ってくる先も重要です。「先日はありがとうございました」というメールに、トップページのURLだけが貼られていても、相手はもう一度探すことになります。展示内容のページか、事例のページに直接つなぐべきです。

この部分は、サイト側とツール側の両方に手を入れる話になります。ただし、いきなり全部を仕組み化する必要はありません。まず受け先を一箇所にまとめる、それだけでも重複連絡は減ります。

出展のたびにサイトを作り替える必要はありません

最後に、正直に書いておきたいことがあります。展示会に合わせた特設サイトを毎回作る会社がありますが、多くの場合、その必要はありません。出展情報ページを1枚更新し、事例を1〜2件追加するだけで、相手が確認したいことはほぼ満たせます。

予算を使うべき場所は、見た目の刷新よりも、会社概要と事例の中身です。ここが薄いままだと、どれだけデザインを新しくしても、社内稟議に持ち込める材料にはなりません。

逆に、事例がまだ1件もない、対応範囲を書き出せていない段階であれば、サイトの改修より先に、その情報を社内で言語化するほうが先決です。制作会社に相談するのはそのあとで十分間に合います。

よくある質問

事例に社名を出す許可が取れません。掲載しないほうがよいですか。

社名がなくても成立します。業種、規模、課題、対応した範囲が書かれていれば、読み手は自社に当てはめて判断できます。社名だけが並んでいて中身がない事例より、社名なしで中身がある事例のほうが機能します。

価格を載せられない場合、どう書けばよいですか。

金額そのものではなく、何によって費用が変わるかを書く方法があります。数量、対応範囲、納期といった変動要因を示すだけで、相手は社内で概算の相談ができるようになります。

展示会用の特設サイトは作るべきですか。

多くの場合は不要です。既存サイト内の出展情報ページで足ります。ただし、独立したブランドとして展開する製品や、既存サイトの構造上どうしても収まらない場合は、別に作る判断が合理的なこともあります。

会社概要ページには何を書けばよいですか。

所在地、設立年、事業内容、代表者、従業員規模、取得している資格や認証。取引の可否を判断するために社内で聞かれる項目、と考えると漏れが減ります。

出展予定が決まっている場合は、会期から逆算して手を入れる範囲を絞るご相談ができます。会社概要と事例の整理だけで足りると判断できることもあり、その場合はそのようにお伝えします。Karkium Webは海外からのリモート対応で、日本国内に拠点はなく、会場での対応や当日の立ち会いは行っていません。

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